ネットオークションで稼ぐ

・ネットオークションとは

インターネットオークションは、インターネットを利用した電子商取引で、インターネットを介して競売(オークション)を行うこと。ネットオークションと略称されることもある。 なお、インターネットに限らずコンピュータネットワークを通信媒体として利用したオークションをオンラインオークションと呼ぶ。

・日本におけるネットオークションの状況

日本ではYahoo!オークション(運営:ヤフージャパン 1999年9月サービス開始)が最大手のサイトとなっており、他に楽天やビッダーズなどの検索サイトやオンラインショッピングサイトが独自のサービスを展開、利用者を集めている。ネットオークションサイト世界最大規模のeBay(イーベイ)も2001年に日本へ進出したが、先行していたYahoo!オークションに太刀打ちできず、不振で翌2002年3月で日本から撤退した。その後、eBayは2007年12月にYahoo!オークションと提携を行った。近年ではKDDIがauオークションを提供し、NTTドコモもオークション事業に進出するなど、携帯電話によるオークションも活発化している。ただ、携帯電話用オークション最大手のスーパーガールズオークション(略称ガルオク。株式会社ガールズオークションが運営)で「出品されているルイ・ヴィトンの9割以上に偽造品の可能性」との指摘があるなど、ヤフーや楽天といった従来の企業に比べ運営者の管理が甘いといった問題への指摘がある。

ネットオークションを活用してみよう

3つの大手サイト

ネットオークションを上手に利用するためにはまず、自分にあったオークションサイトを選ぶことが重要だ。それには各サイトの特徴や最近の取り組みをしっかり把握する必要がある。大手サイトとしては「Yahoo!オークション」「楽天オークション」「モバオク」の3つがある(表1)。
表1主なオークションサイトの概要
運営会社ヤフー楽天オークションモバオク
サイト名Yahoo!オークション楽天オークションモバオク
特徴最大手で出品数や取引相手も多い。値下げ交渉が可能な場合も。原則、楽天オークションが決済などを仲介(一部店舗除く)携帯電話が中心で手軽。落札額と配送量意外にかかる費用が安い。
取引参加資格・オークションユーザー(5000円未満の入札者のみ可能)
・プレミアム会員(出品と5000円以上の入札が可能)
楽天会員モバオクの有料会員
会員数約750万人(2009年9月末時点、プレミアム会員のみ)約5800万人(オークション利用者以外も含む)約122万人(2009年9月末時点)
取引開始までの期間・入札→入会手続き後すぐ
・出品→手続きから1週間
入会手続き後すぐ
オークションサイトに支払う主な料金・プレミアム会員から月346円
・出品者からシステム使用量(1品毎に10.5円)と落札額の5.25%相当
出品者から落札額の6%相当月315円
主な決済手段クレジットカード、銀行口座、現金書留、商品代引きクレジットカード、銀行口座、携帯電話(NTTドコモのみ)、コンビニ、ポイントクレジットカード、銀行口座、コンビニ、携帯電話、代金引換郵便
落札後に取引相手と連絡する手段取引ナビ電子メール
取引相手の評価5段階(非常に良い・良い=+1、どちらでもない=0、悪い・非常に悪い=-1)3段階(良い=+1、普通=0、悪い=-1)
ポイント制度貯める→購入金額の1%相当(サイトが定める基準を満たした個人・法人事業主からの購入時のみ)
使う→1ポイント=1円(決済サービス利用時のみ)
貯める→1%相当
使う→1ポイント=1円
なし
携帯電話からの利用可能
補償制度落札額が5000円以上が対象。落札額の8割を補償(上限は50万円)通常配送は10万円を上限に落札額と送料の合計の8割(匿名配送は30万円を上限に全額)を補償10万円を上限に補償(店舗からの落札のみ)

最大手のYahoo!オークションは出品数が約2000万と多く、好みに合った商品を見つけやすいのが利点。一般の認知度も高く入札者も集まりやすいため、出品した品物も落札されやすい。2009年2月からは出品者が特定の落札価格を希望している場合に、入札者が値下げ交渉することが出来る機能を導入するなど、取引を成立しやすくしている。

楽天オークションは落札品の受け渡しや決済に関するトラブル防止のために力を入れている。原則として代金の決済を銅サイトが仲介し、代金を受け取って確認するまでいったん預かる仕組みを導入することによって安全に決済できるようにしている。

モバオクの特徴は参加料の安さ。月の315円の会費を支払うだけで取引できる。もともと携帯サイトが中心だったが、20才代の女性を中心に取引が増えている。

サイトを決めたら、次に必要なのが会員登録。各サイトには専用のフォームがあり、氏名・住所・郵便番号などを入力するだけで鉄で奇は終了する。その際、銀行口座やクレジットカードなどの番号やオークションサイトとの連絡手段となる電子メールアドレスの入力も必要となる。

手続き出品者主導

ネットオークションの利用を始める際、出品と入札のどちらから始めるべきか。総合情報サイト「ALLABAUT」でネットオークションに関する情報が書いてあったので読んでみると、「初めて利用する人は、まず買う側(入札側)からはじめたほうが良い」と言うことらしい。ネットオークションでは売買の手続きを「出品者が主導する」という暗黙の了解がある。出品者が不慣れで取引が滞ると、トラブルの原因になりかねない。取引の実績が少ない段階で出品しても「警戒されて買い手が見つかりにくい」と言う側面もある。では初心者が入札する際に注意すべき点は何か。最初にしっかり確認すべきなのが、出品者の評価だ。ネットオークションでは取引終了後に、出品者と落札者が取引時の対応やトラブルの有無などから、相互に相手を「良い」「普通」「悪い」等で評価する仕組みがある。「良い」をプラス1、「悪い」をマイナス1など数字に置き換えて算出した総合評価も確認できる。総合評価の値がマイナスになっている人は、過去の取引でトラブルが多かった事が類推されるので、取引相手としては慎重に判断する方がよいだろう。 見落としがちなのが送料の負担。落札側が別途、配送料を負担するのが原則だ。例えば配送に日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)の「ゆうパック」を使うと最低でも500円、ヤマト運輸の「宅急便」では640円(持込の場合)かかる。特に単価の安い品物の場合、落札額が低下より割安でも配送量が加わると割高になる場合もある。複数出品している同じ物に掛け持ちで入札するのも控えた方がよいだろう。一方、出品時の最大の注意点は「出品できない品物を出品しない」事だ。取引できない品物は大きく分けて@所持や販売が法令に違反する物A免許や許可、届出が必要な物Bオークションサイトが独自に規制している物の三種類がある(表2)

表2オークションサイトで取引できる主な品物
オークションサイトで取引できる主な品物
洋服、ブランド品、おもちゃ・ゲーム、本・雑誌、電化製品、自動車・バイク用品、コレクションなど
取引できない物
 
@所持や販売が法令に違反する物偽造品、ダフ行為に相当する興行チケット、刀剣や銃器、盗品、ブランドなどの模倣品、音楽CDなどソフトの複製品、麻薬
A免許や許可、届出が必要な物酒類、たばこ、農薬・肥料、不動産、火薬や灯油などの危険物
Bオークションサイトが独自に規制している物中古の制服、武器と使用される恐れがある品物、一部ペット、無形サービス

例えば制服など一部の中古の衣類は、バザーなどでは出品できてもネットオークションでは取引できない場合がある。各サイトには出品できない場合がある。各サイトには出品できない品物のガイドラインが提示されているので、出品前にしっかり確認しよう。

問題の対策支援も

ネットオークションでは落札後に出品者と落札者が住所や電話番号、銀行口座などの情報を直接やり取りするのが一般的だ。こうした個人情報を悪用されることや、代金を払ったにもかかわらず品物などが届かないなどのトラブルを警戒して利用を控える人もいるが、最近ではトラブルのの対策となり得る各種サービスが定着し始めている(表3)。

表3便利な配送サービス
事業会社ヤマト運輸日本郵便
名称オークション宅配便宛名変換
サービス内容氏名や住所、口座番号などの個人情報を取引相手に取引相手に開示せずに、決済から配送まで一括して手続きできる。取引相手に氏名や住所を開示せずに、配送したり受け取ったりすることが出来る。
利用できる配送方法宅急便郵パック、ポスパケット
料金配送運賃+決済手数料(105〜2152円)基本料金+50円

ヤマト運輸が手がける「オークション宅配便」は落札後の連絡や代金の決済、配送までを一貫して同グループが手がけることで、個人情報を一切開示しないで取引が出来る。日本郵便の「宛名変換」は決済機能はないが、お互いの氏名や住所を知られずに配送出来る。こうしたサービスや各サイトの保証制度を利用すれば、トラブルによる被害を軽減できる。

参考文献

平成21年11月15日の日経新聞

ALLABAUT

作成日:平成21年12月5日





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